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のどが乾いたら真水を! 最近、「高浸透圧高血糖症候群」の話を聞きました。

2026-04-10
注目重要
ストレス下の糖尿病患者さんの病態
最近、「高浸透圧高血糖症候群」の話を聞きました。
友人のご主人(50代、教員)3か月前までHbA1c 6·9で比較的よく管理された2型糖尿病患者さんの症例です。

その糖尿病の患者さん<素因>が、
バレンタインや試験採点の場などで大量のお菓子を食べつづけた。
その上、卒業式、入試などが続いたためのストレスが第一の原因で、自分で分泌しているインスリンの効きがさらに悪くなってしまった(あわせて、糖尿病治療薬が効きにくくなってしまった)。
<ストレスは糖分摂取を高め、高血糖を引き起こします。>

高血糖からの尿糖が多くなり、自覚しない多尿が生じ、一方で喉が渇いてしまった(第二の原因)。

この時に真水を飲んでくれればよかったのですが、
缶コーヒーやポカリスエットやカルピスソーダ、オレンジジュースなど<水分ばかりでなく(糖分が高いもの)>をガブのみしたことが、<さらに高血糖と尿糖と多尿、血液の高浸透圧を引き起こす第三の原因>「悪循環」を回すことになった。

結果として入院治療が必要な高浸透圧高血糖症候群の発症につながったようです(右図)。

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高浸透圧高血糖症候群は、2型糖尿病患者に多く見られる重度の高血糖と脱水を伴う急性合併症で、適切な治療が遅れると生命に関わる危険があります。

概要
高浸透圧高血糖症候群(HHS: Hyperosmolar Hyperglycemic State)は、主に高齢の2型糖尿病患者に発症しやすく、感染症(肺炎や尿路感染症)、脳卒中、手術後、薬剤の影響などがきっかけとなることが多いです。
以前は「高血糖高浸透圧症候群」や「非ケトン性高浸透圧性昏睡」とも呼ばれていました。

症状
HHSの特徴的な症状には以下があります:
強い脱水によるぐったり感や倦怠感
口渇、多飲、多尿
意識障害や昏睡<時に「低血糖」と誤解される>
痙攣発作の可能性
高齢者では症状が目立たない場合もあり、血糖測定が重要です。

病態と原因
HHSは、インスリン作用の低下と、ストレスホルモン(カテコラミン、コルチゾール、グルカゴン、成長ホルモンなど)の過剰分泌による高血糖が主な原因です。
血糖値が極めて高くなる(通常600 mg/dL以上)と、尿中へのグルコース排泄が増え、浸透圧利尿によって大量の水分と電解質が失われます。
このため血漿浸透圧が上昇し、循環不全や臓器障害を引き起こすことがあります。

HHSは糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)と異なり、ケトン体の増加やアシドーシスはほとんど見られません。これは、ある程度のインスリン分泌が維持されているためです。

診断
診断は以下の基準で行われます:
重度の高血糖(血糖 > 600 mg/dL)
血漿浸透圧の上昇(> 320 mOsm/L)
有意なケトーシスの欠如
脱水や意識障害の有無を確認
血液検査や画像検査で合併症の有無も評価されます。

治療
HHSは緊急入院治療が必要です。主な治療法は以下の通りです:
水分補給:生理食塩水などの点滴で脱水を改善
電解質補正:ナトリウムやカリウムの補充
インスリン投与:血糖値を安全に低下させる
原因となる感染症や疾患の治療も同時に行う。

合併症とリスク
HHSは放置すると昏睡、痙攣、臓器障害、死亡のリスクが高く、推定死亡率は10~20%と報告されています。糖尿病性ケトアシドーシスよりも死亡率が高い点が特徴です。

予防と注意点
糖尿病患者は感染症や体調不良時に血糖値が上がりやすいため注意
高齢者や自己管理が難しい場合は、定期的な血糖測定と医師への相談が重要
脱水や高血糖の兆候がある場合は、速やかに医療機関を受診することが推奨されます。

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