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循環器系の基礎知識と基本図。血圧とは?

2026-02-10
オススメ重要
全身各臓器への血流量の割合(安静時、約5L/分)
循環器系と血圧調節。血圧の理解はオームの法則。血液量も忘れないで。
臓器循環と循環調節機構(神経系と内分泌系)
 全身各臓器への血流量の割合(安静時、約5L/分)。左心から拍出された動脈血は全身に分配される。各臓器への血流量は運動や食事で変化します(図1)。

 血液は心臓から動脈→毛細血管→静脈→心臓の順に循環していて、その流れを血流といいます。全身循環は安静時と運動時では大きく異なりますが、安静時の血流の分配を脳・心臓・腎臓の酸素消費量とともに図1に示しました。
 血流が一時でも止まると、組織は酸素不足になり、その状態を虚血といいます。虚血が持続すると細胞は壊死となります。

 血液がもつ圧力を血圧とよびます。普通は、心臓から送り出された血液が動脈の血管を押す圧力を指します。血圧が低すぎると、脳循環が障害され、めまいや立ちくらみ、意識障害を生じます。
 血圧が高すぎる高血圧では、動脈硬化をはじめとした血管障害と臓器障害を引き起こします。高血圧が主な原因で傷害される臓器としては、脳、心臓、腎臓が頻度が高く重症です。脳では高血圧性脳症、脳出血、くも膜下出血、心臓では心肥大、心不全、虚血性心疾患(狭心症と心筋梗塞)、そして腎臓では、腎機能障害、腎硬化症、腎不全です。循環と血圧を考えるうえで重要な概念を図2に示しました。
 交感神経系とレニンーアンジオテンシンーアルドステロン系(RAAS)が血圧調整の重要な因子です。
血圧は、心拍出量(1分間に心臓から拍出される血液量)×末梢血管抵抗(末梢血管での血液の流れにくさ)で算出されます。
なお、心拍出量=1回拍出量(70mL/回)×心拍数(70回/分)で、約5L/分です。
血管抵抗は主に細動脈の径で決まります。

 静脈では安静時には血液がゆっくり流れて心臓に向かっていて、静脈は血液循環の容量となっています。心拍出量が高まるためには、交感神経で静脈の血管平滑筋が収縮して静脈容量が減少し、すばやく心臓に血液を送らなければなりません。
これを静脈還流量の増加といいます。静脈還流量の増加によって心拍出量が増えることになります。

 血液量を調節しているのは腎臓です。体液量と血液量の調節のために尿量を調節しています。主に内分泌系で調節されています。
体液量と血液量を増加させるホルモンが、RAAS(ナトリウムと水の再吸収が増加)と脳下垂体後葉からのバゾプレシン(抗利尿ホルモンADH、水の再吸収が増加)です。
一方、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)は、尿量を増加させ血管平滑筋を弛緩(細胞内cGMP増加)させます。

 運動時には骨格筋への血流が増大し、交感神経が働き、最大連動時には安静時の約5L/分から、若い人では6倍の約30L/分にまで心拍出量は高まります。(図3)アスリートはさらに増えることもできます。加齢や心不全ではこの運動時の心拍出量増加が十分にできなくなり、息切れ、呼吸困難になります。
『休み時間の薬理学ワークブック』p64-65

ブログykzaitaku のなかの血圧、脳心血管病関連のものを以下にリストしました。
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2025-12-04    脳心血管病による死亡の危険因子(予防できる)が発表されています。
血圧を10mmHg下げるだけで、リスク軽減できます。健康に直接かかわるものです。

https://ykzaitaku.com/pages/32?detail=1&b_id=141&r_id=104#block141

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2025-08-21
脱水による低血圧に注意してください。
汗をかいたら水分・塩分補給を! 脳梗塞の予防にもなります。
血圧はオームの法則(V=IXR)で理解しましょう

https://ykzaitaku.com/pages/32?detail=1&b_id=141&r_id=82#block141

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2025-08-05
熱中症、多量発汗、尿量減少(濃縮尿)。
水分補給が必要なわけ

https://ykzaitaku.com/pages/32?detail=1&b_id=141&r_id=78#block141

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2025-05-19    
加齢や高血圧などで進行する動脈硬化には3種類あります。
動脈の構造から、動脈硬化、疾患まで説明した図があります。

https://ykzaitaku.com/pages/32?detail=1&b_id=141&r_id=55#block141

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2025-05-12    
高血圧は動脈硬化を介して重い疾患につながります。

https://ykzaitaku.com/pages/32?detail=1&b_id=141&r_id=53#block141

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骨格筋の血流量が大幅に増加する最大運動時の心拍出量。静脈還流の増加が必要。
輸液と輸血
輸液療法と輪液剤 『休み時間の薬理学ワークブック』p88
水・電解質、糖質、脂肪、アミノ酸などの輸液製剤を非経口的に投与して、体液と栄養のホメオスタシスを維持することを輪液療法といいます。
経口・経腸栄養補給ができない患者さんに、可能な限り多くの栄養素を補給する中心静脈栄養(TPN)、末梢静脈栄養(PPN)も輸液の一種です。TPN、PPNでは微量元素やビタミン類も必要です。
熱傷、外傷、出血性ショックなどの場合には循環血液量を補うために血漿増量薬(デキストラン製剤)が用いられます。

 多量の出血時など、絶対的に血液量が不足している状態では輸血を行います。輸血は、血球という細胞も含んだものですから、一種の移植ともいえます。
 腹膜瀧流液、人工腎臓透析液は、腎不全で老廃物の排泄と体液の調整ができないときに使うものです。腎臓の代わりに腹膜を使ってろ過するときに使用するのが腹膜潅流液、人工の半透膜を腎臓の代用とするときに使用するのが人工腎臓透析液です。


治療につながる輸血と輸液
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