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カンピロバクター食中毒とギラン・バレー症候群

2026-08-08
オススメ重要
カンピロバクター食中毒後、1〜3週間で発症することがあるギラン・バレー症候群
カンピロバクター感染症からの回復
ギラン・バレー症候群(GBS)の発症メカニズム
カンピロバクター食中毒とギラン・バレー症候群
カンピロバクター食中毒後、1〜3週間で発症することがあるギラン・バレー症候群は、自己免疫反応による末梢神経障害です。

■カンピロバクター感染の概要
カンピロバクターは主に鶏肉や家畜の腸内に常在するグラム陰性らせん菌で、ヒトが汚染食品を摂取することで感染します。感染後の潜伏期間は2〜7日で、発熱、下痢、腹痛、頭痛、吐き気、倦怠感などの症状が現れます。感染成立に必要な菌量は非常に少なく、数百個程度でも発症することがあります。生肉の調理器具の交差汚染も典型的な感染経路です。

■ギラン・バレー症候群(GBS)の発症メカニズム
GBSは自己免疫反応による末梢神経障害で、手足のしびれや筋力低下、腱反射の消失などが特徴です。カンピロバクター感染後に発症する場合、菌の表面にあるリポ多糖(LPS)の構造が、末梢神経のガングリオシド(GM1・GD1aなど)と類似しており、免疫系が誤って自己の神経を攻撃する「分子相同性(molecular mimicry)」が関与しています。
日本では、軸索型(AMAN:急性運動性軸索性ニューロパチー)が多く報告されています。

■発症のタイミングと症状
カンピロバクター感染後1〜3週間で発症することが多く、初期症状は両足の脱力、手足のしびれ、歩行困難です。症状は上行性に進行し、重症例では呼吸筋麻痺による呼吸不全を起こすこともあります。
また、自律神経障害により血圧変動や不整脈が現れることもあります

■診断方法
診断は臨床症状を基に行われますが、確定診断には以下の検査が用いられます:
脳脊髄液検査:蛋白細胞解離の確認
神経伝導検査:軸索型か脱髄型かの分類
抗糖脂質抗体検査:抗GM1抗体、抗GQ1b抗体などの測定

■治療と予後
治療は免疫療法と支持療法が中心です:
・静脈内免疫グロブリン療法(IVIG)
・血漿交換療法(プラズマフェレシス)
・呼吸管理やリハビリテーションによる支持療法
 早期に治療を開始することで症状の進行を抑え、回復を促進できます。回復には数週間から数ヶ月かかり、個人差がありますが、多くは徐々に改善します。

■予防のポイント
鶏肉は必ず十分に加熱する(中心部まで火を通す)
生肉を扱った調理器具は他の食品と分ける
食品の見た目や匂いではカンピロバクター汚染は判断できないため、加熱が最も重要です。
カンピロバクター食中毒は日本で最も多い細菌性食中毒の一つであり、GBSのリスクもあるため、食材の取り扱いには十分な注意が必要です。

参考文献
https://ja.wikipedia.org/wiki/カンピロバクター
https://www.city.fukuoka.lg.jp/hokanken/004/documents/2022campylobacter.pdf
食品安全委員会 https://www.fsc.go.jp › fsciis › attachedFile › download [PDF]ギラン・バレー症候群(GBS)
図は『病気が見える7 脳・神経』p302より改変。

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第60回理学療法士国家試験
60A 92 Guillain-Barré症候群の初期症状で特徴的なのはどれか。
1.体重減少
2.激しい関節痛
3.突然の視覚喪失
4.皮膚の色素沈着
5.遠位中心の筋力低下

正解 5

60P 43 神経伝導検査でF波の潜時延長と出現率減少がみられる疾患はどれか。
1.Guillain-Barré症候群
2.Parkinson病
3.重症筋無力症
4.進行性核上性麻痺
5.多系統萎縮症

正解 1


60P 44 神経筋疾患と理学療法の組合せで正しいのはどれか。
1.Guillain-Barré症候群  Böhler体操
2.筋萎縮性側索硬化症〈ALS〉  重錘を装着した歩行練習
3.ジストニア  筋電図バイオフィードバック
4.重症筋無力症  漸増抵抗運動
5.多発性硬化症  交代浴

正解 3


https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-08_09.html

59P 85. Guillain-Barré症候群 の診断で有用なのはどれか。
1.CT  2.MRI  3.髄液検査  4.脳波検査  5.血液培養検査

正解 3
 
58A 77. 末梢神経の脱髄がみられるものはどれか。
1.多発性硬化症
2.de Quervian病
3.進行性核上性麻痺
4.腰部脊柱管狭窄症
5.Guillain-Barré症候群 
正解 5

カンピロバクターの電顕写真と構造
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